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波動と観念の関係

コアビリーフの変容

人は自己イメージや世界の成り立ちなどについて、中核となる信念(コアビリーフ)を持っており、このコアビリーフを基礎として自動思考や感情が出てきます。

またコアビリーフは、その人がどのように世界を解釈し、何を経験するかに極めて重要な役割を果たします。コアビリーフは、その人の性格と人生を形作る基礎となるものです。

 

コアビリーフと意識の波動は密接に関連し、意識の波動が上昇するに従ってコアビリーフはより制限の少ないものへと変化していきます。無条件の愛や無条件の受容といった宇宙の基礎をなす神聖な波動と、個人の意識の波動が共鳴するに従って、すべての人が本来備える内なる完全性が顕現し、その表現として人の意識の中にある観念の制限が取り払われるのです。

 

これまでの一般的な人の意識レベルである二元性の分離の意識領域においては、人の意識は「無限のもの」との分離という幻想を抱くので、人は内なるパワーとのつながりが希薄で、かつ全体との分離感を経験します。

それ故、個人差はありますが、コアビリーフに制限がかかり、人は制限された信念体系を持ち、ネガティブな投影とネガティブな感情を多く経験します。

例えば、「自分には望むものを作り出す十分なパワーがない」、「自分には豊かさを受け取る価値がない」、「世界にはすべての人に行き渡るだけの十分な豊かさはない」といった制限されたコアビリーフが真実なものとして力を持ちます。

そのため、そこから派生する信念体系にも制限がかかり、例えば、「自分が生き残るためには他者から奪い取らなければならない」、「自分がパワーを保持するには、他者を無力なままにしておかなければならない」、「自分が価値あるものであるためには、他人に評価されなければならない」、「自分は無力だから上位の権威に従わなければならない」といったものになります。

 

また「努力しなければ望むものは手に入らない」、「何かを手に入れるには何かを犠牲にしなければならない」、「ありのままの自分では愛されない」、「他人は助けてくれない」、「変化には痛みが伴う」といった制限のついた信念を持っているかもしれません。

 

スピリチュアルな信念体系を持っていたとしても、それにも制限がかかり、例えば、「人は原罪を負っている」、「神の意志に背けば死後に裁かれる」、「自分の考えよりも聖典に従わなければならない」、「生きることは苦しみで、魂の成長のため辛い輪廻転生を繰り返す」、「自分たちだけが神に選ばれたものである」、「性は穢れたものである」といった内なる神性やパワーとは切り離されたものが信念体系の一部として採用されているかもしれません。

 

二元性の分離の意識領域(三次元密度)においては、恐怖や無力感、無価値感、不足感などがビリーフを支える背景として影響力を持ち、それは世代を超えて受け継がれ、あまりにも普遍的なので、そうした信念を持っているということさえ気付かず、気付いたとしても当然のものとして疑問を持つことがありません。

こうしたビリーフを真実として採用した人にとっては、これが意識のフィルターとして機能するので、世界は生きるのが辛く苦しい場所に見えますし、実際にそうした信念を日々の生活の中で経験します。

戦争や貧困、犯罪、病気など、世界にこれほど多くの困難がある背景には、人々の制限された信念体系があります。

 

実はこうした制限されているという感覚は、この波動レベルが持つ投影にすぎないのです。

意識の波動が上昇し、意識の中で二元性が統合されたとき、これまで当たり前と思っていた制限されているという感覚が幻想であったと気付きます。

意識の波動が上昇するに従って、人は本来持っていたパワーを思い出し、全体とのつながりを取り戻していきます。それに従って、その人のパーソナリティーの基礎を形成していた中核となる信念も変化し、「自分には十分なパワーがある」、「自分には無限に価値がある」、「望むものは無限に無条件に供給される」、「自分はそのままで愛される」といった制限のない信念が支配的になります。

それに伴って外界に対する投影も変化し、その意味付けや解釈は、より楽観的で肯定的なものに変化し、恐怖や不安が減り、生きることが楽になっていきます。

つまり、意識の波動であるエネルギーフィールドの変容はビリーフの変容を促し、認知や行動、経験の変化をもたらすのです。人は波動の現実を生きています。

 

 

悟りは思考で理解できない

 

悟りがある種の哲学やイデオロギーであれば、たとえそれが難解なものであったとしても、思考のプロセスをたどればいつか理解できるでしょう。

しかし、悟りは思考のプロセスでは理解できません。

悟りの意識領域においては極性が統合されているので、言葉で表現しようとすると、善にして悪、完全にして不完全、行くことは来ること、といったように矛盾が生じてまうのも理由のひとつです。

それに加え、人は波動の現実しか経験できないので、ある種の概念にアクセスし理解するには波動そのものを引き上げ、エネルギーフィールドを変容させる必要があるのです。

非二元や無限供給、私の不在といったコンセプトは、思考のプロセスを通して理解しようとしても、エネルギーレベルが引き上げられていないと、腑に落ちてそれを理解することができません。

意識はエネルギーとしてあり、エネルギーの波動レベルを引き上げることで、より制限の少ないビリーフへの変容や、あるパラダイムの理解といった意識の変容が起こります。

波動とは別のリアリティーへの扉です。

 

瞑想やヨガといった宗教的実践は、エネルギーを浄化し、癒しを起こし、波動を引き上げることによりビリーフの変容をもらたし、認知を変容させる効用があります。

古来からある瞑想などの宗教的行を積むことで悟りを得ようとする伝統の背景には、こうした仕組みがあります。

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