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​エネルギーブロック

エネルギーブロックの生成

 

人が痛みに満ちた出来事を経験し、そのときの感情を抑圧すると、その経験は凍り付いたエネルギーのブロックとして身体に保存されます。

例えば、ある6才の女の子Aちゃんが母親から虐待を受けていたとします。母親は自分の感情をコントロールすることができず、子供が自分の思い通りでないことをすると、すぐ感情的になり、言葉できつく当たったり、手を上げることがありました。

こうした経験によって生じた心の傷(トラウマ)は、人のエネルギーフィールドに刻印を残します。特に幼少期の経験はインパクトが大きく、一生涯に渡ってその人のものの見方に影響を与え続けます。

6才のAちゃんのエネルギーフィールドには、強い恐怖の感情が刷り込まれたかもしれませんし、「私は大切にされない」という信念が植え付けられたかもしれません。

 

こうした経験はエネルギーと時間のレベルで凍結され、再度溶かされるまで凍り付いた状態で残り、本人が成長しても一緒に成長することがありません。

その出来事が6才のときに起こったとしたら、自己のその部分はいまだに6才のままであり、その部分が反応するときは、実際には30才であっても6才の子供として反応します。

このような部分は癒されるまで成熟することはありません。成熟するためには、そのブロックに十分なエネルギーが送られ、再び成長することが必要になります。

人はこのようなエネルギーブロックを山のように抱えています。

 

また子供が幼いときは、両親の抱えている問題がダイレクトに子供に影響を与えるので、親の持つ制限的な信念や負の感情が、そのまま子供のエネルギーブロックとなることがあります。

例えば、女の子Bちゃんが幼い頃、母親が望まない結婚について後悔しており、夫との間でケンカが絶えず、夫が妻に対して暴力を振るうような環境で育ったとします。

こうした場合、幼いBちゃんは両親のエネルギーから多大な影響を受けることになります。

ちゃんは男女が愛し合って温かい家庭を作るといったイメージを現実味を持って感じることができず、「男女は分かり合えない」「男性は残酷だ」といった信念を持つかもしれません。

Bちゃんが家庭内で感じた悲しみや不安は、エネルギーフィールドに刻印され、その信念を裏付け、強化するものとなり、将来、何かしらの感情障害や認知の歪みとして現れるかもしれません。

 

 

制限される自己イメージ

 

エネルギーブロックは解除されない限り、無意識に思い込みの体系に組み込まれ、人の認知のパターンや感情反応に影響を与え続けます。

6才の時に凍結されたAちゃんの感情の痛みは、彼女が30才で母親になったとき、自分の子供に対する肉体的精神的暴力というかたちで発現するかもしれませんし、「私は大切にされない」という信念は、暴力的な夫というかたちで現れるかもしれません。

またAちゃんの「私は大切にされない」という信念は認知のレベルで負の投影を生み出し、他人が自分について話しているだけであっても、推測で「私の陰口を言っている」といった解釈を付け加えるかもしれません。

 

Bちゃんが幼い頃、「男女は分かり合えない」「男性は残酷だ」といった信念を持つようになった結果、Bちゃんは無意識的にでも男性に対して不信感を抱くようになり、将来、男性との人間関係をうまく処理できなかったり、残酷な性格な男性と恋愛関係に入ったりします。

その経験は「男性は残酷だ」という思い込みを証明し、新たに否定的な経験が加わるたびに否定的な思い込みは強くなり、人生は限られたものになっていきます。

 

誰もが愛や自己価値、信頼、その他の人生の側面に関して、ある程度、制限された信念を持って育っていますが、傷つけば傷つく程、その制限は大きくなります。

精神的トラウマは一般に、私たちに対して「良くない」「十分でない」「かわいくない」「利口ではない」「愛されない」などのメッセージを送り続け、「私には価値がない」「私には十分なパワーがない」といった制限された自己イメージを作り出します。

防衛による苦痛の悪循環

 

エネルギーブロックは、初めに作り出された痛み自体によってよりも、その痛みを防衛することで、より多くの苦痛の悪循環を作り出します。

例えば、性的ないたずらをされて受けたトラウマは、凍結されたエネルギーとして身体に保存され不快感を与え続けますが、その痛みを抑圧して感じないようにしたり、その痛みを惹起させるものを避けるように生活しても、その防衛すること自体が苦痛を拡大させます。

この苦痛の悪循環が大きくなればなるほど原初の痛みや傷はいっそう大きく見えるようになり、この想像上の痛みがあまりに激しいため、無意識のうちにその痛みを恐れ、それを避けるためならどのようなことでもするようになります。

想像の中では、それは耐え難い拷問、そして自己を抹殺する力なのです。

原初の傷を避け、癒さずにいることを正当化すればするほど、その傷はいっそうぬかりなく埋め込まれ、やがて本来の姿とはまったく別のものと化していきます。

やがて、この痛みを麻痺させるために薬物やアルコールに頼るようになり、傷を見ないですむように仕事中毒になり、不安を抑えるために過剰に食べるようになります。

 

 

エネルギーブロックの解放

 

固着したエネルギーの流れを回復し、エネルギーの浄化を促す方法は多々あります。一般にエネルギー医療と呼ばれる分野で、伝統的にはヨガや瞑想、鍼灸、エネルギーヒーリングなど、近年ではホメオパシーや退行催眠、タッピングなど、その手法はさまざまです。

 

生命エネルギーの流れが回復すると凍りついたエネルギーブロックは溶けはじめ、ブロックの中に閉じ込められていたエネルギーが解放され、その中に閉じ込められていた出来事が意識の表面に上がってきます。

明確にその出来事自体が出てくることもあれば、何の理由もないのに怒りや悲しみ、恐怖が出てくるなど原因がはっきりしない感情反応として現れることや、身体感覚の痛みとして出てくることもあります。

原因が前世など今生にない場合もあり、その場合は、誰かは分からないが親近感を感じる人物が苦しんでいるといったビジョンとして体験されるかもしれません。

 

エネルギー解放のテーマが、例えば30才のときの子供に対する自分では制御できない暴言や暴力であったとしても、そのテーマについて掘り下げていくうちに、6才のときに受けた母親からの暴力といったテーマに遡っていきます。

人格の他の部分と一緒に成長しなかったこうした意識の断片のエネルギーが解放されると、それは急速に成長を始め、やがて全人格に統合され力を失います。それと同時に未統合の人格が持っていた「私は大切にされない」「男性は残酷だ」といった信念が説得力を失い、他人事のように感じるようになります。

過去の辛い経験を思い出しても悲しみや恐怖などの負の感情反応がなくなり、ただのニュートラルな事実のみが思い出され、過去に対する新たな解釈が可能になり、認知のシフトが起こります。

辛い過去と思っていたものの中に、そのプロセスがなけれな手に入れることのできなかった多くの恩恵や学びがあったことに気付き、そのままで完全であったと分かるのです。

 

トラウマによって制限されていた自己イメージは、凍結されたエネルギーの解放と共に変化していきます。自分を受け入れ、自己肯定感が上がり、無意識に自分自身を見捨てるようなことがなくなります。自分は自分を大切にしてくれるパートナーを得るに値し、実際にそれが可能だと信じるようになるでしょう。

また、子供が騒いだり物を散らかしたりしても、イライラせずにおおらかに対応できるようになるでしょう。

負の投影も減るので、認知の対象に対する否定的な意味付けが減り、より肯定感の高い世界に住むことができるようになります。世界は自分に優しく、困っていれば誰かが手を差し伸べてくれると信頼できるようになるでしょう。

 

望む現実を作り出し健康で心安らかになるには、自分が持っている制限された自己イメージを見つけ出し、それに関わるエネルギーブロックを解放し、それによってネガティブな認知パーンや感情反応、負の投影の起源を癒すことが必要です。

これは自己の防衛システムをくぐり抜け、傷の周りのネガティヴな感情とそれをとりまく何層もの想像上の痛みを浄化することを意味します。

エネルギーの浄化が進むにつれて感情反応は穏やかになり、現在の世界の見方や過去に起こったことへ意味付け、未来の展望など世界の認知の仕方が変化していきます。これは同時に自己受容のプロセスでもあります。

​【エクササイズ】

自分のエネルギーブロックを調べるために次の練習をしてみましょう。

特に不快に感じる状況や、現在あなたが抱えている未解決の問題、過去の辛い感情の傷などを意識してみましょう。

それはどのようなものか可能な限り細かく具体的に再体験してみます。

 

そこにはどんな感情があるでしょうか?

恐怖や怒り、不安があるでしょうか?

 

それは体のどこで感じますか?

胸の奥にあるでしょうか、それとも背中にずっしりと重たい感じがありますか?

 

色や感触はどうでしょう?

黒く冷たい塊でしょうか?それとも赤くじりじりと焼けるような感じでしょうか?

 

そこには記憶がくっついてますか?何か思い出されるような記憶はありますか?

子供の頃の記憶でしょうか?それとも5年前に誰かに何かを言われたでしょうか?

 

そのエネルギーはどんな思いを持っていますか?

もっと愛して欲しかったと言ってますか?それとも何かを諦めているのでしょうか?

 

そのエネルギーはこの世界について何を信じているのでしょう?

世界は危険なところだと信じているでしょうか?それとも自分が利益を得ると他人は損をすると信じているでしょうか?

 

エネルギーブロックを感じながらタッピングポイントをとんとんと叩きます。

それは変化していきますか?ひとつの感情の層が消えたら、その下にさらに層になっている記憶や感情があるかもしれません。

エネルギーを感じながら深く深く掘り下げて、自分でもう十分と思えるまでタッピングしてみましょう。

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