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過去生の癒し

架空の人物を設定して癒しを起こす

セッションが進むに従って最初に設定していたテーマから外れていくことはよくあるのですが、思いがけずクライアントの記憶にないビジョンが出てくることがあります。

例えば、身体の痛みがテーマで身体感覚をたどりながら感情を追っていくと、最初はその身体感覚に関連した記憶が出てくるのですが、さらに深くその感覚を追っていくと、全然知らない人物や光景が出てくるといったケースです。それは貧困にあえぐ年老いた農夫であったり、戦場で傷ついて死んでいく兵士であったり、奴隷として売られていく少女であったりします。

こうした人物は自分の過去生であると捉えることが多いのですが、そうした人物が実際にその人の過去生であり、そこで受けた苦しみが現在の問題の原因となっているといったことは確かめようもないことです。

ただし、そうしたイメージは、明らかにその人の解決したいと思う問題を象徴するものとなっています。新たなイメージは無限のパターンを持って想像できるものですが、その中からあるひとつのビジョンが出てくるということは、そこに必然的な意味があって出てくるのです。

 

こうしたケースでは、そのイメージとして出てきた人物をエコーにしてセッションを行います。クライアントにエコーに話しかけてもらい、エコーがどのような感情や思いで苦しんでいるのかを明らかにし、タッピングを使いながらエコーの感情を解放していきます。

例えば、出てきたエコーが奴隷として売られていく少女であり、その少女が周りの状況に振り回される無力感に苦しんでいるとしたら、その無力感がセッションのテーマになります。

往々にして、その無力感はクライアントが現在の実生活の中で感じている感情なのです。

イメージとして出てきた想像上の人物を癒すというのは、一見、とても荒唐無稽なように思えるのですが、クライアントの内的世界では、その人物が現れたことが説得力を持って感じられることが多く、実際にとても効果の感じられる手法です。

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