インナーチャイルドの癒し

インナーチャイルド

 

マトリックス・リインプリンティング(MR)のひとつの例として、子供の頃の父親よる虐待のトラウマがセッションのテーマであったとしましょう。

通常のEFTでは、クライアントの虐待の記憶をたどり、そのときの辛い感情を詳細に思い出しながらタッピングし、安全な場所から強い感情反応の出るポイントへと少しづつ感情の痛みを緩和していきます。

MRでは、大人のクライアントと同時に、現に虐待を受けていたクライアントの子供の頃の自分もまたタッピングの客体となります。大人のクライアントをタッピングしながら、大人のクライアントにイメージの中の子供の自分をタッピングしてもらいます。このイメージの中の子供が、虐待の痛みを抱えながらエネルギーフィールドの中に凍結されていたエコーです。一般に子供の頃のエコーはインナーチャイルドと呼ばれています。

このエコーが癒され、主人格に統合されない限り、エコーは主人格に対して影響力を持ち続けます。傷ついたエコーは、「自分は愛されない」とか「自分は十分でない」「自分は汚い」といった信念や、人に対する不信感や恐怖の感情を持ち続け、主人格の自己イメージや世界の認知の仕方、行動のパターンなどに影響を及ぼし続けます。

 

セッションの中で、このエコーと対話し、感情の痛みを明らかにし、それをタッピングで開放しながら認知の変容を促していきます。大人のクライアントが子供の頃の自分に語りかけ、大人の自分が助けに来たこと、もう安全であることを伝え、エコーがずっと抱え続けてきた悲しみに耳を傾けます。

感情の痛みの解放と対話による共感を続けていくうちに、それまで忘れていた記憶がよみがえってきたり、抑圧されていた感情が表面化したりします。そうしたさらに深いレベルでの感情の癒しを続けていくうちに、ネガティブなイメージでフリーズしていた記憶が少しづつ力を失い、過去の記憶に新たな意味付けが可能になったり、違った視点から捉えることができるようになります。

つまり、大人になってからでも幸せな子供時代を取り戻すことは可能なのです。過去に起こったことは変えられませんが、それに対する認知の仕方は変えることができます。
辛い過去の記憶から感情の痛みを取り除くことができれば、「今考えればそれも必要な経験であった」とか、「忘れていたけれど辛いことばかりではなく、楽しい思い出もたくさんあった」など、過去の経験の意味付けが書き換わるのです。

 

 

ポジティブなエネルギーの刷り込み

 

さらにエコーと対話しながらエコーが望むもののイメージをリソースとして提供し、ポジティブなイメージを刷り込みます。従来のEFTがネガティブなフィールドをタッピングを使って無力化するだけであるのに対して、MRは、ネガティブなフィールドを無力化し、さらにポジティブなイメージを積極的に刷り込み、エネルギーの書き換えを行います。

例えば、安心感を得たいと思うエコーに対して、エコーにとっての安心感の象徴である温かいブランケットを提供したり、父親の暴力から自分を守ってくれるジェダイの騎士を登場させたり、カエルが怖いというクライアントに対しては、カエルをコミカルにかわいく変化させたりします。

 

このとき必要であれば、過去の意味付けだけではなく、より積極的に過去にあった事実そのものの書き換えも行います。

父親の暴力に傷ついた子供時代を送ったクライアントであれば、父親をエコーが望む別の人物に変えてみたり、冷たい家庭で育ち、寂しさを常に感じていたクライアントであれば、両親が仲良く温かい家庭で育ったというように、また、子供の頃にいじめを受けていたクライアントであれば、逆に力強くクラスのリーダーシップをとっていたというように、エコーの知恵に従い、過去のイメージを変容させ、望ましいエネルギーに置き換えます。

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